進路・進学指導の軸
「進路」指導
自分の個性を把握し、将来を見据えて、実現するための道を考えます。学びたい学問、そしてその先の道を考えることで、志を育成していきます。
「進学」指導
「進路」指導で育まれた志と、現状の自分との距離感を把握し、志を実現するための実践力を育成していきます。 → 進学指導へ
進路指導
進路指導の流れ
将来の進路や人としての生き方を考える多様な活動を行います。学内の行事やイベントだけでなく、学外の有識者の協力を得て多種多様な取り組みを実施し、生徒たちの好奇心を育て、様々な可能性を広げられるようにしています。また人間力を磨くために、社会で生きる上での大切なことを実践的に学ぶ機会も多数設けています。
未来に向けた「志」を育てる
○中1 自己を見つめて他者と協働する
自分の興味・大切にしていること・自分の性格などを改めて考え、自己を見つめます。自分のことを見つめることで自分の個性を把握し、チームで動く様々な活動の中で自分らしさを発揮し、どのようにチームに貢献することができるのかを考えていきます。
その一つとして、校外学習や学年行事において、チームで共通のミッションに取り組んだり共同制作に取り組んだりします。一人では解決できない課題に対して、チームで取り組むことが、自身の在り方や他者との向き合い方を見つめる機会となります。
自己を見つめ、チームでの協働を通して成長してきた後半の時期には、より広い視野を持った国際的な視野を持つ取り組みにも挑戦し、よりよい社会の構築に向けて意識していきます。
行事や道徳、その他様々な活動ごとに、それらを通して体験したことを記録し、自分の考えたこと・感じたことをまとめるという「成長の記録」のファイルを各自作っています。物事に主体的に関わる姿勢が身につくとともに、自分の興味関心の幅も広がり、改めて自己を見つめる機会にもなっています。常に物事に真剣に向き合って考えたり、心を向けて感じ取ったりすることで、人間力を養うことにつながっています。
○中2 広く世界を知りより良い未来を考える
社会の各方面で活躍する卒業生にインタビューをし、そこに至るまでの過程・仕事に取り組む姿勢などを学びます。身近なロールモデルである卒業生に出会うことで、将来に対してのイメージを膨らませていきます。また、社会人になった卒業生の話を聞く会「輝く先輩に学ぶ」を開催し女性のキャリアに関して考えていきます。
中1・中2では、数回のモノづくりを通して、失敗を恐れずに挑戦することの価値を感じ、教科を超えて、幅広い視野をもつSTEAM学習にも触れていきます。1学期には集中実習として1日取り組み、2学期にはある一定期間取り組みます。
中2の後半には「社会体験ワークショップ」に取り組みます。外部講師から出される課題に対して、ブレインストーミングやブラッシュアップを繰り返し、プレゼンテーションしていきます。自分の考えや行動をどのように社会で役立てていくかを考えていく中で、志すものを考える機会となっています。
宿泊研修では、様々な教科と連携する内容を学びます。さらには、より良い社会を作るために自分がどのように動くことが必要かという社会貢献への姿勢を学び、社会全体を視野に入れた志を育成していきます。
○中3~高2 自己を磨き挑戦し続ける
中3の後半からは、各自でテーマを決めて取り組む課題探究が本格化していきます。中3の1学期から段階的に、課題探究に向けて準備を始めていき、中3の3学期から高1の3学期初旬までが1サイクル目、高1の3学期から高2の3学期までが2サイクル目の課題探究の時期となります。
自ら立てた課題に対して取り組むという経験が、志と実践力の両方を育成していきます。一つの物事を深く突き詰めて考え、新しい発見をし、自分の知識や見聞を深める中で、社会に対して貢献したいという気持ちを高める機会となり、自分の志を明確にし、それを叶えるための実践の育成につながっていきます。
○全学年 より高いところへ挑戦
学年全体で取り組んだイベントの一部については、継続してその先まで挑戦していくことも可能です。継続していく生徒には、担当者がつき、支援をしていきます。
また、学年での取り組みとは別に、希望者対象のイベントも多数行います。そのようなイベントの一例はT-STEAM:Pro(従来のモノづくりプロジェクト)です。これは、希望者対象のモノづくりコンテストです。リニアモーターカーの作成に挑戦するなど、高いレベルで挑戦したい生徒のためのイベントとなっています。(中1・中2で取り組むT-STEAM:Jr(従来のモノづくりプロジェクトJr.とは異なるものです) この他にも、模擬国連や日経ストックリーグ、キャリア甲子園等、生徒の興味・関心に応じて参加を選べるものが多数あります。
全体で行う課題探究は高2までとなりますが、その後も継続して研究を続けていくことも可能です。課題探究も外部での発表機会が多数あり、国際学会等でも発表しています。
志の実現のために
○学力をつける
中1から段階的に取り組んできた取り組みの中で、自らの手で社会に対して貢献したいという「志」が向上していきます。そのような気持ちの向上に合わせて、その「志」の実現のためには、深い知識と思考力が必要であると気づき、主体的な学びにつながり、学習にも良い効果が出てきます。
深い知識や思考力は、日々の学習活動である授業の中で養っていきます。ただし、全生徒が順調に伸びていくわけではありません。低学年では、学習にしっかりとついていけるように、教科担当と担任が情報を共有しながら、学習指導にあたります。また、教員だけでなく、卒業生も、相談に乗ります。TGサポーター制度という卒業生による相談機会では、学習の相談だけでなく、学校生活についても相談が可能となっています。
○卒業後の進路=大学進学に向けて
志の実現のために、全生徒が大学への進学を希望します。そこで、大学のオープンキャンパス、夢ナビライブ(多くの大学の教授が集まり、30分のミニ講義に多数参加できる場)というイベントに参加します。また、夢ナビライブのようなイベントは、校内でも行います。大学での学びや最先端の研究に触れることで、自分の志を明確にしていきます。
また、学年に応じて、進路や学習への向き合い方は変わっていきます。そこで、進路指導委員会では、高校の各学年で、学年ごとの「進学通信」を発行し、様々な情報を提供し、自分の目標とする大学を決め、目標を達成するためのアドバイスなどを行います。これまでの進路指導で培われた情報を掲載し、志に向けて諦めずに挑戦する気持ちを育成し、精神的・実践的な面での進路指導を行います。