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T-STEAM:Pro「水上で姿勢を制御せよ」2021.09.04

SSH学校の様子

昨年、コロナ禍で実施できなかった「モノづくりプロジェクト」が、今年「T-STEAM:Pro」と名前を変えて戻ってきました。

今年のテーマは『水上で姿勢を制御せよ』
中学1年生~高校2年生の希望者37組 109名がエントリーしました。
準備期間は、夏休みの約40日間。実験室にプールが設置され、本番で使うものと同じ重さの球やお皿が用意されました。コロナ禍で、一日に活動できるチーム数は限られていましたが、積極的に準備を進めている様子が、夏休みを通して毎日見られました。

内容は、「波立つプールで重りの球を落とさずに安定させるモノを作る」

与えられたのは、きめられた材料と自由に選べる素材。
全チームに「20㎝×20㎝の発泡スチロールキューブ」が試作用と本番用として用意されました。それに加えて、重り・針金・スポンジ・プラダン・タイルなど、実験室に自由に使える消耗品があり、それぞれのチームが工夫を凝らして、かなり自由度の高い制作活動ができたようです。

~競技~

まず、担当教員から、競技のルールと進め方の説明があり、生徒は、競技の様子を中央の動画で見守りました。大きさの違う卓球玉・スーパーボール・ビー玉、そして、スペシャル球として380gの金属球と700gのクリスタル球が用意され、重いほど点数が高く、90秒間で何個残せるかを競いました。

教員からルールの説明。
教員からルールの説明。
動画で競技を見る。
動画で競技を見る。

まず、制作した土台にお皿に盛った重りの球を載せてセットをするのですが、それがなかなか難しい。始める前にひっくり返ってしまうチームも少なくありませんでした。慎重に水に浮かべると、ポンプのスイッチが入れられ、水面が波立ちます。途中で重りがこぼれてしまうと会場から大きなどよめきが起こり、90秒のタイムが終わるたびに大きな拍手が起こりました。

慎重に準備
慎重に準備
祈るように残り時間を確認
祈るように残り時間を確認

それぞれのグループが、工夫や制作のポイントをアピールしたポスターを制作し、作品も見ながら、良いと思うポスターに赤いシールを張ってお互いに評価しあいました。

お互いに評価しあう
お互いに評価しあう
ポスターの下に作品
ポスターの下に作品

【講演・講評】東京電機大学 汐月哲夫 教授

東京電機大学 未来科学部 汐月哲夫 教授から競技とポスターの評価後に講演と講評をいただきました。当日のテーマである、水上でバランスを保つためのいろいろな方法や観点、抽象化と具体化など今の探究で大切な事からつながる大学の研究について、モノづくりについてとてもわかりやすく講演していただきました。
講評は「楽しめましたか?」「友達との絆は深まったと思いますか?」と問いかけがあり、多くの生徒がうなずきながら聞いていました。
講演の後、1位~3位と審査員特別賞の表彰がありました。

講演・講評
講演・講評
表彰
表彰

終了後、「中学生は、理屈で考えずにどんどん試行錯誤をしていたのが良かった。私たち高校生は、知識がある分、考えすぎてしまったと思う。」などの感想や「直前に変更したけれど、変更しないほうが良かった。もう一度リベンジしたい。」と再チャレンジを希望する声がありました。